「Roses」インスタレーション 2019年11月から現在展示中
花々のシンボリズムは、自然の力がルーツとなっています。インスタレーションの中心は、花の形とエネルギーをテーマにデザインされた2つの壮大なフィナーレ作品です。2019年秋冬コレクションショーのフィナーレを飾ったサラ・バートンの渦巻くレッドのローズドレスや、2007年春夏コレクションの「サラバンド」ショーのエンディングのために生花で構成されたリー・アレキサンダー・マックイーンの詩的なドレスなどがあります。レッドローズのドレスは、その花びらのような3Dのフォルムがどのようにして生まれたのかを記録した豊富な資料とともに飾られています。スタジオのカッティングテーブルの周りには、仕掛かり中の作品や作品の背景にある研究のサンプルが並べられ、実践的なマスタークラスや学生とのインタラクティブなディスカッションが行われます。アトリエの責任者であるジュディ・ハリルがドレスを製作する様子を撮影したビデオでは、アレキサンダー・マックイーンのスタジオの専門知識を、段階を追って具体的に表現しています。
「サラバンド」ドレスは、かつて生花で埋め尽くされていました。この作品は現在、2007年春夏コレクションで披露されたチュールレイヤーの間に花や花びらを閉じ込めた作品や、首元や袖口から花びらがこぼれ落ちる作品と並んで、エントランスに飾られています。 ドレスをたどると、ガラスシリンダーの中に導かれます。中では、パリのシルクディベールショーでフラワードレスが舞台のエントランスを飾った時のオリジナル映像が流れています。
さらに、イングリッシュローズ、カメリア、カーネーションドレス、ガーデンフラワー、ミツバチが並ぶ空間が広がります。
サラ・バートンは、これらのコレクションの中で、彼女の花のアイコンがいつも違った形でどのように生まれたかを、タイポグラフィを使ったビデオで語っています。庭園、歴史的建造物、美術館へのフィールドトリップ、素材や刺繍のチームによる貴重な手作業によるパーツ、実習生との共同作業まで、各コレクションの背景にある記憶を正確に捉えています。 来場者は、マネキンに貼られたラベルを取り、それぞれのドレスの構成を知ることができます。オールド ボンドストリート27番地にあるアレキサンダー・マックイーンでは、「サラバンド」ショーの招待状の複製と「Roses」インスタレーションのポスターが展示されています。
アトリエの責任者であるジュディ・ハリルが、インスタレーションで展示されている2019年秋冬コレクションのレッドローズドレスを制作する段階的な実演の様子をご覧ください: